焼入れ・焼戻し
『自動車材料』(平成元年4月発行)によると、鋼の強度を増すには「焼入れ」
処理をする事で非常に硬い材質へと変化すると書かれており、加えて粘りの
ある材質へするには「焼戻し」処理が効果的とありました。
先日、クラッチペダルを修理した際にこの「焼入れ・焼戻し」処理を下記の要領
でやってみました。
・部材を1,000℃近くまで加熱
・1秒間水へ浸す
・すぐに油へ浸し常温になるまで待つ
バーナーで加熱
水 → 油 で冷却処理
※油は余りモノの「Roiyal Purple」を使用。
同じ要領でボルトも数個処理し、電動ドリルでキリもみする。
・未処理のボルトは気持ちよくキリが食い込む
・処理済みボルトはタップを立てた時点で滑るように弾かれ、キリもみ音も高音
【結果】
体感できる程、材質の変化が確認できました。
クラッチペダル部分でどれ位の効果が出るか判りませんが、取りあえずボルト
での実験で納得のいく結果がでました。
【焼入れ】
鋼を硬く、強くする為に行う熱処理。
硬く焼きを入れるには、鋼をオ-ステナイト化温度に加熱・保持してから急冷
を行いマルテンサイト化する事が重要。
冷却方法として水・油・空気・ガスなどがある。
【焼戻し】
焼入れを行った鋼の硬さを調整し、ねばりがある鋼にすると共に内部歪みも除去。
関連記事