2006年07月16日
恐竜と灯台と

残波岬へ行ってきました。
日が沈み、時間が経つにつれ海の色も
次第に変化していきます。
ふと、『霧笛』という言葉が頭に浮かんできました。
本のタイトルです。
「霧笛の呼び声を聞いた恐竜が、深い眠りから覚め、
仲間の恐竜に逢うために霧の海を泳いでくる。
しかし、呼び声がただの霧笛だとわかって、驚き怒った恐竜は灯台を壊し、
哀しみに討ちひしがれてしまう」
という内容。
愛するものを失う悲しさ、二度と戻らないものを待つ切なさ、
他人を傷つけてしまった後悔の念、そんな恐竜の心が見えてきます。
レイ・ブラッドベリ(Ray Douglas Bradbury)
『霧笛』
短編集『ウは宇宙船のウ』に収録
東京創元社
1981
Posted by noah at 01:37│Comments(0)
│本